
インプラント周囲炎とは、天然歯の歯周炎と同じような炎症になります。
口の中の細菌(プラーク)が原因となり、歯茎が赤く張れ、出血などを起こします。
初期段階では、ほとんど自覚症状がありません。
インプラント周囲の歯茎が赤く腫れたり、出血をしたり、膿が出るなどします。
そのまま進行が進むと、インプラントの周囲の顎の骨が溶けてきてしまい、インプラントがグラグラと動揺するようになります。
状態によっては痛みもでてきます。
軽度の場合は、専門的なクリーニングや、抗生剤の投与などで治療をしていきますが、重度の場合は、インプラントの除去をしなくてはならなくなります。
その場合は、吸収してしまった顎の骨の回復を図った後、再度インプラントを埋入する処置になりますが、時間もかかる上、うまく骨が回復しない場合には、インプラントは難しくなるでしょう。
インプラント周囲炎の予防は、正しい方法での歯みがき、専門家による定期的なクリーニングやメンテナンスを受けることです。
人工の歯が、顎の骨に埋まっているわけですから、自分の歯以上に、ケアを行いコントロールをしていくことでトラブルが予防できます。
特にオールオン4の場合には、インプラント埋入部分の歯茎が大きく露出されていません。
家でのケアには限界がありますので、定期的に歯科医院で上部構造の歯を一端取り外して、クリーニングをするような処置が必要になります。
オールオン4の治療では、4本の歯で多数歯を支えることから、1本あたりのインプラントに加わる力が強くなります。
長いインプラントを用い、斜めに埋入し、力の加わる加減を歯科医師が調整して治療を進めます。
通常のインプラントよりも熟練した技術を必要とする場合がありますので、歯科医師とよく相談し、インプラントが適合しないなどのトラブルを防ぎましょう。