
材質的に言えば、半永久的と言われています。
40年以上機能した症例もあります。
実際に、インプラントの平均寿命はだいたい15年程度と言われています。
しかし、個人差はかなりあるようで、患者さん自身の口腔ケア状況によっても変わってきます。
インプラントの失敗例も含めて平均15年ですので、状態が良い場合には、もっと長く持つ場合が多いでしょう。
インプラントの成功率はかなり高いとはいえ、失敗することもあります。
インプラントの位置や方向、サイズ等が悪く、骨との結合が悪い場合は、技術者側のミスになりますが、それほど多くありません。
失敗のほとんどが、インプラント周囲炎です。
自分の歯ではなくとも、インプラントを埋入した周囲の歯茎に炎症が起きることがあります。
インプラントの周囲に細菌が溜まった場合や、歯ぎしりやくいしばりで、過重の力が加わった場合に起きやすくなります。
歯周炎と似た症状で、歯茎が赤腫れ、出血をするなどします。こういったインプラント周囲炎は、定期的なメンテナンスと日頃の家での口腔内ケアで予防することができます。
患者さん自身の、口腔内の関心の高さによって、寿命は大きく変わってくるのです。
また、ケアに十分に気を使っていても、加齢とともに歯茎がやせるなどして、インプラントが合わなくなってくることもあります。
かみ合わせでの、力の加わり方が変化をしてくることもありますので、定期的なメンテナンスでチェックをしてもらいましょう。
オールオン4の場合、4本のインプラントで1セットになっていますので、1本のインプラントがだめになってしまった場合には、上部構造の歯自体、適合しなくなってしまいます。
出来るだけ長く持たせるためには、やはり、メンテナンスと日頃のケアが大切になります。
上部構造の歯が割れるなどして壊れてしまっても、インプラント埋入部分がしっかりとしていれば、上部構造だけを作り替えることだけで対応することができます。
人工的な歯であっても、口の中には、細菌がたくさんいます。
インプラントを長く持たせるためには、虫歯や歯周病にならない…と安心せず、自分の歯があった時以上に、口腔内に気を使う必要があります。