1、どんなときに行うの?
歯の根っこ(歯の神経)の治療をする際、できるだけ無菌状態を作った方が良いのを知っていますか? 歯の神経の治療はとても繊細で複雑で、回数がかかることは以前お伝えしましたが、一番の敵は菌です。 菌は唾液の中にたくさんいるので、唾液が敵とも言えます。 菌が歯の神経の中に入ってしまうと、痛みを引き起こしたり、治療が長引く原因になります。 それを防ぐために行う方法の一つが、ラバーダム防湿です。
2、なぜやるの?
前述したように、菌や唾液から歯の神経の中を守るのが最大の理由です。 また、歯の神経の治療をするときは強い薬で歯の神経の中を洗浄する必要がありますが、このマスクをしておけば薬が口の中に流れてしまうことを防げますし、 水を出しながら治療しても喉の方に水が溜まってしまうこともないので苦しくなりません。 治療している歯だけが見えるような状態なので、小さな器具で唇や頬を傷つけてしまう心配がありません。
3、方法は?
治療を行う歯に、ゴム製のマスクをくくりつけ、口の中の唾液や菌が歯の神経の中に入り込まないようにします。 しっかりと歯にくくりつけないといけないので、歯に金属の輪っかのようなものを固定し、それにゴム製マスクを引っ掛けるような仕組みになっています。 治療中は金属の輪っかによって、歯が締め付けられているような感じがします。 締め付けによって治療後に歯や歯茎に違和感が出たり、歯茎から少し出血することがありますが、基本的には数日で治りますのでご安心ください。
4、他の方法は?
ここまでゴム製マスク(ラバーダム)の利点についてお話ししてきましたが、治療する歯の形、患者さまの口の状態 によってはラバーダムがしづらい場合や、患者さまに苦痛を与えてしまう場合があります。 その時はzooという特殊な装置を使用して唾液を吸いながら治療をしたり、綿を使って唾液を避けながら治療します。